後藤です。
日々の暮らしの中で活きる鎌倉彫をご紹介します。
梅雨のムシムシとした毎日ですが、後藤久慶ギャラリーでは作品をご覧いただいた後は、
展示室兼ティールームにて、お抹茶で一服して頂いております。
お抹茶は、鎌倉彫の火鉢に氷を入れて冷やしています。
ワインクーラーとして使えますね。
現代の暮らしの中でも、ちょっと視点をずらすことによって、
より自由に鎌倉彫をもっと愉しんで頂けるかと思います。
ワインクーラーの他にもマガジンラックとしてお使い頂いても面白いですよ。
お茶をお出しする際の、お茶托や銘々皿も勿論、鎌倉彫です。
写真向かって右、菱形の銘々皿は、柏の葉をモチーフに取り入れて作られています。
また、左のお茶托は一見おナスに見えますが「蓮弁」です。
中央の凹み部分に蓮の実が有るのがお分かりでしょうか?
お茶を飲む際に、ちょっと覗いてみて下さい。
どちらも数十年、毎日使っております。
使い続けるとどうなるか?という見本のような物ですね。
写真の三段重は、刀痕で仕上げたシンプルなデザインにすることにより、お正月等の特別な日だけでなく、毎日お使い頂けます。
私も、子供の頃のおやつはこちらに入っていました。
外側のふくらみに併せ、内側も少しだけアールがつくように刳られています。
じっくり見ないと、目立たないところですが、お料理を盛った際に重要なゆとりとなります。
復刻盤を制作した際に、先代の細やかな仕事に改めて感心しました。
柏の葉の銘々皿の型に、先代の書いた文字。
鎌倉流佛師 鎌倉彫初祖 運慶法印 廿八世孫(にじゅうはちせいそん)久慶
改めて身が引きしまる思いです。
ほんのひととき、夕方の空いた時間に私達もお客様から頂いたお菓子で一服しました。
お菓子は北鎌倉の菓匠こまきの「なでしこ」です。
そういえば、なでしこジャパンも快進撃ですね。
我々も残り2日間もあやかって行きたいです。
明日4日の在廊は齊藤、後藤です。